×

[PR]この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。




嘗て贄とされた少年は他人と出会い、その喜びを分かち合いたかった。

嘗て静かに生きていた青年は一つになることに嫌悪を感じ、その全てを拒絶した。

その後に得た情報を元に、一つ一つ刃を回収していると真っ裸の少年に追いかけられた。

少年が追いかけ青年が逃げる、少年は素晴らしく微笑み青年は貞操の危機と感じる。

双方の食い違いはその鬼ごっこが終わるまで続く、何時終わるのか不明といってはいけない。

因みにシリアスという状況を求めてもいけない、作者は文才の無い戯けなのだから。

それでは始めよう、組織にまつわる最初の物語を。

始まるのは最速と最強の邂逅であり組織の始まりとも言うべき出会い。

後に知らなければモグリと呼ばれる組織の、原初の出会い。













Concerto 〜The Before Doppelt〜          神鳴神薙

「貞操の狭間、新しき世界へ」















出会いから続く(片方にとっては貞操の危機という)鬼ごっこは、ほぼ一日経っても続いている。

人として完成した第十八使徒リリン、それ自体であるはずのシンジ君をもってして差を縮められない。

シンジ君は気付いている、このセントラルドグマでなければ既に姿すら見えない場所にあるのだと。

表面上は歓喜に打ち震えながら、内面は冷静に青年を見定めながら追いかける。

(何で追いかけてくる、何であんなに嬉しそうなんだ、寧ろ何で真っ裸で行動してるんだ、貞操の危機だ俺!!)

内心では結構混乱してるっぽい青年、それを表情に出さずに走り続けるその姿勢に拍手。

(まて、ちょっとまて。もしかしてあのガキ、自分が真っ裸だと気付いてないのか?)

どうやら青年がシンジ君を止める手段に漸く行き着いたようだ、丸一日かけて気づくことでもないが。

普通は出会って逃げ出す前に注意する事だろう、青年が女性であればあっさり注意できたかもしれない。

思い立ったら吉日、という訳でもないが声をかけて損はないと判断したのだろう。

「おい少年、とりあえず止まって自分を見直せ、俺とお前の違いを考えろ、そして気づけガキィ!!」

青年が首だけ後ろを向いてシンジ君へと声をかけた、しかしその目だけはシンジ君を見ていない。

赤の他人であり同性とは言え直視は避けたい、そう言った思いがあるのだろう。

一方、声をかけられたシンジ君はというと、首を傾げながら考え始めた。

(僕と彼女の違い? 身長とか、髪の長さとか? 僕を見直す、なにを?)

どうやら言葉の意味を正確に把握できていないらしい、もう少し賢くなってくれ。

そして漸く思い至ったらしいシンジ君、立ち止まって自分の身体へと視線を落とす。

いや、ちょっと待ちたまえシンジ君。さっきの思考回路で自分を僕、青年を彼女と表現しているようだが?

もしかしなくても青年を女性として捉えているのか、だとしたらその目は素晴らしいまでの節穴だ。

立ち止まって自分に視線を落としたシンジ君、視線の先に見えているのは自分の急所、男の大事な処。

一瞬なにがどうなっているのか解らなくなったらしく硬直、そして刹那の瞬間でその場に蹲ってしまった。

青年の方はやっと鬼ごっこから解放されたという清々しい気分を味わっている、声をかけるつもりは無いようだ。

と、そんな青年の前に先程まで傍観していた二振の大刀が横になり降りてきた。

青年がその目を見開いて目の前の二振を見、薄っすらと笑みを浮かべてその柄をそれぞれ掴む。

すると二振の刀身がそれぞれの色に光り、先端から同色の光の中に消えていく。

片方は黄金を体現したような金色、もう片方は夜の闇よりも深い虚無を連想する漆黒。

シンジ君は自分が真っ裸であるという事を理解し、服をどうするか考えていた為見ることは無かった。

後にこの青年の取り出した大刀を見て、「ありえない」と呟きながら呆然としたという。

暫らくして、漸く服を作り出せばいいという事に気付いたシンジ君が勢いよく立ち上がり、青年がその頭を蹴り飛ばした。

その後何とか服を作り出そうと四苦八苦して能力を使うシンジ君、眺めているだけの青年。

シンジ君が見れるような服を着たのはその時から丸々十日後のことだった、時間がかかりすぎだという無かれ。

だってシンジ君だから。能力の使い方すら知らない、まさしく暗中模索状態のためである。




※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※





そして十日後、紆余曲折のはてに学生服を作り出して着用したシンジ君と青年が漸くまともに話し合う。

「で、何で追いかけてきたのか知らんのだが、まずは自己紹介にするか」

最初に切り出したのは青年、というか私自身も青年の名前を知らなかったりする。

「それじゃぁ迷惑をかけたので僕から、名前は碇シンジです。エヴァンゲリオン初号機専属パイロットをしていました」

名前だけではなくエヴァのパイロットであることを明かしたシンジ君、理由なんて無いらしい。

エヴァのパイロットであるという部分に怪訝そうに眉根を寄せた青年、とりあえずそのまま無視するらしい。

「俺は、あー・・・・・・・とりあえずイーリとでも呼んでくれ、地方で喫茶店のマスターをしていた。因みに男だぞ?」

最後の部分で首を傾げながら「あれ?」という声を漏らしたシンジ君、どうやら浸透するまでもう少しかかるようだ。

「その仕草からどこが引っ掛かっているのか容易に想像できる、俺は正真正銘XY染色体で成人男性だ」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

イーリの言葉に首を右に傾けたまま目を見開き黙り込むシンジ君、その反応に耳を塞ぐイーリ。

「えええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇえええええええええぇぇぇええぇぇえぇええぇえぇっ!!!!!」


イーリの行動から一拍遅れてセントラルドグマが震えるほどの大声で叫ぶシンジ君、表情は驚愕一色だ。

溜息を吐きながらシンジ君を眺めるイーリ、シンジ君はまだ叫んでいる。

「とりあえず、五月蝿いから黙れ碇」

叫びを止めるためだけにその顎を蹴り上げ、そのままの勢いで跳ね上がった顔面へと踵が落ちる。

「・・・・・・・・・・・・ぷぎゅる」

「もしかして、やりすぎたか?」

変な声を出して倒れ伏したシンジ君を見下ろしながら肩をすくめて呟いたイーリ、いつ起きるのか心配だ。

と、こんな事をやっていても埒があかないと見たのだろう。

イーリが近くのLCLにシンジ君のカッターシャツを浸し、仰向けになったシンジ君の顔にのせる。

そこはかとなく悪意を感じるやり方だ、愛情という名の殺意が痛いほど込められている。

暫らくの間そのまま眺めているとシンジ君が痙攣しはじめた、どんどん痙攣が大きくなっていく。

「・・・・・・・・・・・ぶはっ! はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ」

ようやくシンジ君が起きたらしい、なにやらかなり息が乱れているが気にしてはいけない。

「殺す気ですかイーリさん!!」

「・・・・・・・・・・死ぬのか?」

かなり本気で首を傾げるイーリ、シンジ君が崩れ落ちていじけているから発言には気をつけてくれ。

たっぷり一時間ほどいじけ続けたシンジ君が立ち直ったあと、二人は場所を帰るために移動していく。

途中の分岐点や通路に関しては、イーリが勘でえらんだ道を進んでいく。

シンジ君が地図を見ながら進んでいくと途中途中でベークライトで固められた場所に突き当たる為だ。

イーリがえらんで進む道はベークライトが一切なく、シンジ君が入ってきたときよりも数段早く地上に出れてしまった。

地上に出てから勘だけでここまで出来るイーリと自分を比べ、シンジ君が思いっきり落ち込んでしまったのは余談である。







「で、これからについてお前はどうするんだ、碇」

落ち込んだままのシンジ君にこれからについてを尋ねるイーリ、これからどうやって生きるつもりなのだろうこの二人。

「ぐすん。僕はこの世界を作り出してしまったことを否定しないよ、これも僕の経験だと思うから。

でもやっぱり僕はサードインパクトを止めたい、例えこの世界じゃないとしても、ね」

蹲りながらイーリに答え、一応の成長を見せるシンジ君。

「否定しなかった事に関しては褒めてやる、過去を否定してばかりだと進めないからな。

で、気になるのはサードインパクトとやらを止めるという話のほうだ、この世界じゃないということの意味は?」

「そのままの意味。異世界というか、別次元の世界に同じように進む世界が存在してる、平行世界って奴だね。

その平行世界でサードインパクトを止める、こんな世界をいくつも創らせたくないからさ」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

イーリの質問に苦笑しながら、未だに蹲りながらとは言え答えて見せたシンジ君。

(この世界を否定しているわけではなく、かといって見捨てるつもりもない、そう思ってよさそうだ。

碇の母親を名乗っていた女から大半の事情と碇の性格を聞いていたが、成長していると見ていい、筈)

どうやら碇ユイから大半の事情を聞いていたらしいイーリ、食い違っている部分を修正でもしているのだろう。

「そのことに関しては俺も手伝ってやる、この世界を見捨てないことが条件だが、構わないな?」

「ほんと?! その条件ならもちろんと言わせてもらうよ、ここは僕の故郷なんだから!」

落ち込んでいた状態から一転して満面の笑みをそれこそ輝かせるようにして喜ぶシンジ君、イーリは密かに思う。

(もしかして、地雷でも踏んだか?)

何気に酷い気がしないでもないが、現在小躍りの最中であるシンジ君を見ると肯定してしまいそうだ。

そしてちょっと気になる発言、ここはシンジ君にとって故郷という言葉で表せる場所らしい。

良いのかそんな言葉で表現して、こんな赤と白で作られたような生物皆無の世界のことを。

興奮冷めやらぬとばかりに踊り続けるシンジ君を辟易した仕草と共に眺めるイーリ、徐に身体を僅かに沈めた瞬間。

「とりあえず話し合いのためにその不思議踊りを止めろ戯け」

「ぎにゃりぐっ!!」

言葉と同時に弾丸のようにイーリがシンジ君の頭を蹴り飛ばす、寧ろミサイルのように?

シンジ君に至っては不思議な効果音(ピグリヴォガッ)とともに変な声を出して吹き飛んでいってしまった。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

暫らく無言でシンジ君の消えていった方角、そこそこデカイ山を眺めるイーリ。

大体三十分程度した頃だろうか、その方角からシンジ君が土煙を立てて走ってきた。

舗装された道路を走っているのに何で土煙が立つのかに関しては機密事項の為、パッパラ隊とびかげ司令に聞いてくれ。

「酷いですよイーリさん、いきなり蹴り飛ばす事はないでしょう!」

「だったら他人と話すときは変にトリップするんじゃない、次は後ろの赤い海の向こう側にあるデカブツに向かって蹴る」

「綾波にむかって!?」

「誰だそれ」

LCLの海の向こう、巨大化して倒れてちょっと崩れそうな真っ白い顔と赤い瞳がチャーミングな物体。

嘗てファーストチルドレンと呼ばれたエヴァンゲリオン零号機専属パイロット綾波レイ。

フィフスチルドレンと呼ばれ第十七使徒タブリスでもあった渚カヲル、その二人が合体したなれの果てである。

正直合体と書いただけでは、ある意味変な形に取る読者が居ないこともないと思いながらありえないので放置する。

とりあえずシンジ君が言っていた綾波とはそのデカブツでありなれの果てであるもの、それを指していたと言えるだろう。

さらに言えば何時ぞや半透明になってシンジ君に生きてと呟いていた少女でもある、今どこにいるかは不明だ。

「さて、落ち着いたらしいから話し合うぞ。まずは俺と碇は何が出来るか、このことについてだ。
俺が出来るのは・・・・・・・・・・・せいぜい囮ぐらいか? あとは家事一般に関して、喫茶店経営者としてそれなりだ」

「嘘だ、絶対嘘だ。僕の本能が殺し合いになったら絶対殺せないし殺されるって喚いてる、絶対僕より強いぃぃぃっ!!」


「俺は逃げに関して追及する。攻撃を躱す、受け流す、捌く・・・と、とにかく逃げるために必要なことだけ覚えるからな?」

シンジ君の絶叫を意図的に無視して言葉を続けるイーリと、無視されて意気消沈したシンジ君。

今までの内罰的な性格がかなりポジティブな方向へと変化している、良い事には違いないので構わないか。

「とりあえず僕に出来ることですけど、たぶん簡単な物質創造と全部の使徒の力が使えるかと思います、たぶん」

「暫定か? まぁ、追々何が出来るのか調べないといけないし、色々試してみるか」

「あはははは、お手柔らかにお願いしていい? なんとなく死に掛けそうな予感がヒシヒシとして怖いんです」

最後は土下座で頼み込むシンジ君、プライドを犬に食わせたか、溝に捨てたのか、どちらかだろうことが予想される。

こうしてシンジ君の能力はどんなものか、どんな事が出来るのかを調べる日々が始まった。

暫らくして同時進行でイーリがシンジ君の様々な攻撃を捌くことと、受け流すことを研究し始めることになる。

なにやらシンジ君、戦闘とサバイバル技能に関してはかなり色々な知識を持っていたのだ。

更に言えば戦闘に関してだけ言えば無駄なまでに多種多様な武術を扱えていた、シンジ君本人も混乱していたが。

これに関して言えば綾波レイがちょっとしたプレゼント感覚で裏技を行った結果と言えよう。

ぶっちゃけていうのなら、かつてLCLの海で行方不明になった時に人類全ての武術を片端から詰め込まれたのである。

勿論、経験もそのままシンジ君の身体に刷り込んであるため、僅かな誤差でシンジ君は自分が鍛えたように技を使えるのだ。

その全てを初見で躱し、数日で捌きと受け流しを完全な形で行えるイーリはどういった才能をもっているのだろうか。

そして暫らく経ってから二人が気付いた事、野菜などの食物が一切腐らないということ。

食料として缶詰などを探しに出たとき、新鮮そのものの野菜や果物をシンジ君が発見、慌てて持ち帰ってきたのだ。

イーリも不審に思って持ち帰って暫らく放り出してみたが一ヶ月経っても変わらない、そしてそのまま調理したのだ。

結果は新鮮そのものだということ、果物類を生で食べてみたが味などは変化していなかった。

二人は首を傾げたが深く考えるのは面倒だったらしい、二人で手分けして様々な食材を集めはじめたのだ。

実を言うと、サードインパクトはあらゆる生物をLCLに還元した、つまりは雑菌などの菌類もLCL化したのだ。

よって腐る事が出来ないといっていい、冷蔵庫が必要ない生活である。

植物や微生物、凡そ生きている全てをLCLに変えた未曾有の大災害、それがサードインパクトである。




※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※




あのあと暫らく色々試した所、シンジ君限定で飲まず食わずでも普通に生きていけることが判明。

イーリは今までと変わらないが、老いと寿命がなくなっていることが判明した。

何しろどんなに月日が経っても外見は髪以外変化しない、人間として死ぬはずの年齢を超えても普通に生きているのだ。

シンジ君はあのあと少しだけ育ち外見の成長は止まった、その身長は160cm程度である。

中身は二人とも化物レベル、人間からしてみればそれこそ神か魔物か妖怪かと思ってしまうようなものだ。

どこの世界に五千m級の山に登り、山頂を殴ってクレーターに帰る外見少年がいるのだろうか。

一体どこに行けば光を置き去りにして走る事が出来る青年が存在するのか、禿しく某神父を問い質したい。

経過した年数なのだが、よくそれだけ食料が有ったといいたくなるような年数だといっておく。

その間にあった中でシンジ君の転機が一つだけ、イーリにも関係したことではある。

というのも、この世界はシンジ君が平行世界に行った後はその世界に同化させる事になったということだ。

伝えに来たのは俗に言う天使、登場した瞬間シンジ君が問答無用とばかりに加速粒子砲をぶっ放したが気にしない。

それで天使が死にかけて増援とばかりに数百の天使が出てきたのも気にしない、結果的にシンジ君とイーリが勝ったし。

イーリが突っ込んでいって同士討ちにして混乱させ、極太の加速粒子砲や太陽(もどき)堕しをシンジ君がやったり。

結局天使部隊が壊滅(一応全員生存)したために、管理者を名乗る神が出てきてまた一悶着有ったり。

勿論結果はシンジ君の圧勝、イーリはそれを横目に見ながらティーブレイクしてました。

その後に神から色々聞き出しその神のいた世界へと殴りこんだシンジ君、なにやらほくほくした笑顔で帰ってきた。

未だに療養中で飛べない天使の中で緑茶を飲んでいたイーリに説明したことによると、その世界は実力社会だったらしい。

そこで最強を語っていた神とやらと戦闘してきたという、イーリは聞いた瞬間頭を抱えてしまっていた。

そして笑顔だった理由は、その最強の神とやらを体術のみと能力を使った状態の両方で勝利したとのこと。

話を聞き終えたイーリが持っていた湯呑みに新しい緑茶(熱)を注ぎ、容赦の欠片も無くシンジ君に浴びせたのも仕方ない。

呆然とした天使たちを尻目にシンジ君を正座させて説教したイーリ、崇拝の目で見る天使がちらほらと。

で、その果てに聞いてきた事によるとこのままこの世界を維持していると他の世界がこの結果に行き着くということだった。

結果、この世界をシンジ君とイーリが行く世界に同化させるとのこと、ただし人の記憶は消滅する。

同化するのは世界のみであり、この結果に行き着くかどうかは解らなくなるという。

更に本来なら行ってはならない世界への介入も認められたらしい、この世界のような結末は満場一致で嫌だとのこと。

イーリからしてみればある意味無責任であるが、流石に結末がここに収束するのは嫌だったようだ。

で、それから更に色々と研究しながらシンジ君とイーリは過ごしてきたというわけだ、無駄に長ったらしい説明終了。

そして現在、シンジ君は平行世界へ移動する為の道を作っており、イーリは宝石や貴金属を集めて回っている。

向こうへ行ってからの資金源にするとのこと。この男、是が非でも喫茶店を開く気でいやがる。

「碇、とりあえず向こうで売れそうなものは回収してきた、何時ぞやにお前が掘り出してきた特大のダイヤも持ったぞ」

この特大ダイヤモンド、単体で重量7.38kgという冗談でしかないようなダイヤモンドである。

「こっちも道を安定させた所だよ、出口は険しい山の中にあるから先に言ってくれる? じゃないと閉じれないから」

「分かった、先に行く。では暫らくあとで」

「うん。それじゃあ向こうで少し待っててね、戸籍も作らないと・・・・僕らの戸籍って無いしねー」

実に呑気な二人だが気にしてはいけない、何しろ世界の根本を形作った神すら叩きのめした奴が片割れなのだから。

「よし、ではいくか」

イーリがあっさりとその暗闇へとその歩みを進めていき、闇の向こうへと姿を消した。

そしてそれを暫らく見ていたシンジ君はLCLの海を振り返り、

「綾波、アスカ、皆・・・・・・・いってきます」

その一言を言い終えてから暗闇へとその身を進めていく。

暗闇へと進むシンジ君の背中に、微かに聞こえるか聞こえないかの大きさで二つの声がかけられた。

「いってらっしゃい、碇君」

「頑張りなさいよ、ばかシンジ」











To be Continued...


あとがき

どうも、卒論関係で無駄にお金が出て行ってしまう神鳴神薙です

さて、予告していた本編よりも先に此方が完成してしまいました

本編書けやとか、何で過去編なんだとか、前振り長ぇんだ莫迦野郎とか言わないで下さい

何でこっちが完成したのか、まったく分かっていませんので(本人が一番びっくり)

とりあえずこれで導入部分は完成です、イーリが誰か既にお分かりでしょう

何故名前が違うのか、それはその内出てきます(たぶんこの過去福音編で)

シンジ君が“最強”であるのはこの話の中におけるある意味重要な部分ですね

このあとシンジ君は名前を変えて動きます、だって『碇シンジ』は既に生まれているのですから

あと冒頭で出てきた組織ですが、かなり変な組織なのであまり期待はしないこと

ネギま編でも多少ですが関係してきますので、どう関係するか予想でもして待っていてください

タブタイ、「全ての始り、神と天使の受難」という感じ? 誰かもう少し捻ったのくださーい

更に蛇足

イーリの過去編はかなりの数に上ります、福音編、H×H編、撫子編、鋼鉄混乱編、魔法少女N編などなど

それらが組織に関与している事もありますので、楽しみにして頂ければ幸いです


赤き海より旅立つものよ その背に言葉を乗せて歩めよ道を 終わらせぬ為の歌を此処に
永き時に心を震わせ 己が誓いの袂と進む 汝 嘗ての愛しき人を忘れる事無かれ と

では、この度はこれにて失礼させていただきたいと思いまして一つ




Top
小説のメニューへ戻る